引力からの脱出速度

自営業で失敗した洋食屋のせがれの独立志向

組織を不幸にするマネジャーのプレイ(実務介入)

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 末尾に引用したこの一説には、有能なプレイヤーが有能なマネジャーになるわけではないという額面通りの指摘のほかに、以下に挙げる3つの潜在的な問題を示唆している。


①マネジャーや時にはリーダーが、昔取った杵柄と言わんばかりに現場に介入するとき、それは業務を円滑に遂行するためのサポートではなく、部下に対する示威行為であることが多い。マネジメントという仕事を明文化できていない組織では、本来のマネジメント機能に対しての期待値が低く、そのポジションに置かれた人間にとってはパフォーマンスを発揮する機会が少ないと感じられる。つまり、マネジャーが本来業務のマネジメントで成果を出したり部下の尊敬を得るという面でフラストレーションを覚えがちな組織になっているということだ。

②従い、マネジャーがPDCAを回すためのKPIが設定すらされていないことが多いため、現場を追いかけ回すことでしか生産性を上げる術を知らないマネジャー達は徐々に起きている地滑り・・・それはマーケットの変化であったり、知的生産技術の変化であったり、組織のモチベーションの低下であったりするが、それに気付かないまま組織をラットレースに巻き込んでしまう。

③最後はとても不幸な事実であるが、業務上での過剰な干渉を行うマネジャーは往々にして人格形成に問題があり、いくら外交的で闊達のように見える人間でも、本当の意味での人間関係を築くことが苦手な人間が多い。つまり、コミュニケーションチャネルが限られているために、他人の承認を得たり、フィードバックを得るために、業務上の管理や命令、時には叱責や抑圧で代償していることがある。

 

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『リーダーが自分は有能であり、どの部下よりもはるかにうまく仕事ができると信じ、何でも介入してしまうと、かえって事業不信を招き、最終的には自分のキャリアに悪影響を与えてしまう。実際、そのようなケースが少なくない。なんとも皮肉なことである。』

Chapter9 自分を成長させ続ける「7つの質問」 ロバート・S・キャプラン
『自分を成長させる極意』ハーバード・ビジネス・レビューベスト10

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